俺ァ、コイツら、鬼兵隊を護る。仇為す奴等は全員俺がぶっ殺す。手前も妙な事しやがったら即あの世行きだぜ、銀時。幾ら手前でも容赦はしねぇ。はぁ?知るか。勝手に護ってろ。
「きへいたい」
「鬼のように強い兵の隊、と書く」
「ふぅん」
ネーミングセンス、どうにかなんねぇの。変なの。
「お気に召さねェか。それとも嫉妬か?」
「何に対してだよ」
「同じように、『鬼』の異名をとる、生ける武神としての嫉妬」
「馬鹿か。ありゃ俺が付けたんじゃねぇよ」
「そう思ってるのは手前だけだ。それにしても…」
クク、白夜叉ねェ、随分と粋な名前をつけられたもんだ。
その白の着物も髪も肌も血塗れになるまで斬り続ける、
テメェにお似合いの名だぜ、なぁ銀時?
「るせぇ」
「お前の『白夜叉』たる所以は、何もその容貌だけじゃない。…その身に飼ってる憤怒と憎悪だ。戦場を駆ける自身の顔を見た事があるか?手前は夜叉だ。いかにも、この世の全てが憎いと言いたげだぜ」
俺以上にな。止めろよ止めろよもう喋るな男は、さも愛しいモノを見るかのように両目を細めただから俺は手前が好きだぜ、銀時うるさいうるさい!
20100129 恭