復讐?んなのガキがやる事だろ。…ナニ?うるさいな、本気だっての。俺はいつでもホンキでしょ、だって主人公だもん、そんなね、仇討ちなんかイマドキ流行らないの。面倒でしょ、そもそも。疲れるじゃん、ずっとメラメラ怒ってたり馬鹿みたい、怒るのって意外とエネルギー要るし。フン、どうせ俺はもう若くありませんよ。もう疲れてんの。体力無いワケ。昔イロイロとオイタし過ぎて疲れ果ててンの。オイタが過ぎたの。でもね、コレ漫画だから、フィクションだから。サザエさん方式で年取らないから、俺ってつまり不老不死?ゲラゲラゲラ!!アンタらだけが年を食ってって、俺たちはちっちゃくて薄っぺらい紙面上で色褪せることなく生き続けるってワケ。死んだ奴も逝き続けるってワケ。アレ、死んだ奴が生き返んないのは、これアンタらの世界も一緒?不便だねぇ、せめて漫画の世界、俺達の世界でぐらいはさぁ森羅万象引っ繰り返してドラ○ンボールばりのムチャクチャやったってバチ当たんないと思うけど。いいじゃん、皆生き返ってメデタシメデタシ。生きるのって本当たーいへん、知ってる?あんね、胴体にちょっとでも穴開いたら死んじゃうんだよ。そんだけで死んじゃうの。まぁ俺はね、特別、並みの人間より頑丈だから別格なんだけど…疲れちゃうよね。ホント脆い。人間って不便。人間やるのも疲れる疲れる。え?荷物、背負うのは疲れないのかって?や、疲れるよ。だって重いもん。でもラクだよ、背負えば向き合う必要がないと思っていたから?当たりかもね。俺のクチから言わせる気?鬼畜。外道。…でもそういうの嫌いじゃないヨ?ハハハハ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…お前はおかしい」「どういう事?」 至ってフツーの江戸市民。心外なんですけどお〜
「怖いんだろ」「ハ?」「向き合うのが怖いんだろ?」
 くれなゐ。意外だったかのようにぱちくりと。
「……ね、それよりもっとイイコトしようよ、こないだの続き。こっち来て、土方クン」誤魔化すのはこの男の専売特許。


 
───やれやれ。