しょーよー
何ですか?
今日、高杉のヤツがタンジョウビだって
タンジョウビ…ああ、誕生日ですね
タンジョウビってなに?
その人がこの世に生まれた、とってもめでたい日です
さっきアイツ、母ちゃんから貰った新しい筆自慢してたんだ
誕生日には、何か贈り物をするのが通例ですからね。銀時も、晋助さんに何かあげたら如何ですか
…それよりさ、おれの誕生日は?いつ?
あ、話逸らしましたね
うう、うるさい。だから、おれの誕生日はってば
ん〜そうですねぇ。銀時は、いつがいいですか
…誕生日って、そうやって好きに決められるものなの?
だって、あなた、自分がいつ生まれたのか分かるんですか
…えーと…
じゃあ、自分で決めても罰は当たりませんよ
おれ、秋がいいな、おいしいもんいっぱいだから
秋、いいですね。じゃあ、十月十日はどうですか
なんで?
“糖党”の日。あなた甘いもの異常なくらい好きでしょ
たしかにおぼえやすい。じゃあそれでいっか
そうしましょう。それで、話を戻しますけど晋助さんへのプレゼントは
し、しつこい…またそこに戻ってきたな
だって、誕生日は年に一度の特別な日ですよ
…でもさぁ
一年に一度きり、だからその日は皆がその人の為に祝ってあげなきゃ
でもぉ
銀時は、晋助さんの事が好きでしょう?
すきじゃないもんきらいだし
友達でしょう
……それはそうだけど
きっと晋助さんも、あなたに甘えたいと思いますよ
アイツが?おれに?
ええ。誕生日ってそういうものですよ。人に優しくされるための日ですから
優しくされたいんだ、おれに
きっとね
…ふふん
あ、ご機嫌になった
アイツ…そうなのか。もー仕方ねーなぁ
云っとくけどね、晋助さんに『おれに優しくしてほしいか!』なんて云っちゃダメですからね、また喧嘩になるから
云わない云わない。へへ、高杉んとこ行ってくるおれ
くれぐれも喧嘩しないようにね